40代になったら昔より太りやすくなったと感じている人も居るのではないでしょうか。中年太りの原因は、食べ過ぎと運動不足だけではありません。白髪や老眼と同様に、体の機能低下による老化現象のひとつです。老化により、体の中のさまざまな細胞や器官が衰ろえることで、本来の役割ができなくなり太りやすい体になります。太らない体づくりをすることによって、健康促進とともに、肌にハリやツヤが戻るという美容的な若返りも可能です。正しく理解し肥満対策を行う様にしてください。
肥満の原因
肥満は、摂取エネルギーに対し、消費エネルギーが下回った場合に起きます。人間は、何もしていない時でもエネルギーを消費しています。これを基礎代謝といいます。基礎代謝は、呼吸をしたり、体温を保ったり、心臓を動かしたり、生きているためにエネルギーを消費しています。
老化による肥満
老化すると若いころに比べ筋肉量が低下します。筋肉量が低下すると、基礎代謝が下がります。基礎代謝量は10代後半をピークに低下し、40代、50代、60代で低下の割合が増加します。運動量が変わらない場合でも、年齢とともに太る人が多くなるのはこのためです。若いころと同じように食べ、飲み、生活習慣を続けていれば、必ず太ります。
老化の原因
老化の原因は酸化、糖化、ホルモンの変化と言われています。これらが、細胞やホルモンの機能低下させ、老化を加速させます。食事や運動、ストレス対策など生活習慣を変える事で抑制が可能になります。
対策
酸化防止
体は食物から取り込んだ糖質や脂質に、外気から取り込んだ酸素を反応させて、生きるためのエネルギーを作ります。酸素を吸うたびに、老化や病気に大きく関係している活性酸素が発生します。活性酸素が体の細胞に入り込むと、タンパク質、脂質が酸化（錆びる）し、細胞の働きが低下します。活性酸素は、エネルギーをつくるときに発生するもので、生きている限り発生を避ける事ができません。一方、私たちは体の中に、活性酸素を毒性の低い物質に変えて、消去してくれる酵素を持っています。若い場合、この消去酵素が十分にあるためあまり問題になりませんンが、40歳を超える頃から減少しはじめるため老化がはじめります。老化による肥満を抑制するためには、消去酵素の減り具合を抑えることと、減った分を補うことが必要になります。
抗酸化栄養素
| 栄養素 | 食材 |
|---|---|
| ベータカロテン | ニンジン、カボチャ、ほうれん草等 |
| ビタミンC | レモン、ミカン、ブロッコリー、小松菜等 |
| ビタミンE | アーモンド、ほうれん草、カボチャ、イワシ等 |
| ポリフェノール | 赤ワイン、ブルーベリー、ココア、緑茶、リンゴ、大豆等 |
| フラボノイド | レタス、春菊、玉ねぎ、大豆、緑茶等 |
おすすめは緑黄色野菜の王様と呼ばれるニンジンです。ベータカロテンが豊富で、食物繊維、ビタミンCのほか、鉄分、カリウム、カルシウムなどのミネラルも多く含まれています。ベータカロテンは油と一緒にとると吸収力がアップします。野菜スティックにして、オリーブオイルと塩で食べると、手軽に栄養素をとれます。
糖化防止
糖化は、体内にあるタンパク質と、食事によって摂取した糖が結びつき、糖化したタンパク質が体内に蓄積することです。タンパク質は、体を構成する主要な成分です。体中の細胞や脳の情報伝達も、タンパク質です。しかし、糖化したタンパク質は、元のタンパク質とは異なる、糖化タンパク質というものに変化し肌の老化の原因になります。糖は体の大切なエネルギーですが、摂取しすぎると糖化作用が過剰に働き老化、肥満の原因になります。
抗糖化食事法
食べ物から摂取した糖が、血液で脳に運ばれると、満腹中枢から満腹のサインがでます。これに要する時間が約20分程度です。食事をしている最中に、満腹サインを受け取るようにすると、食べる量を抑えることが可能になります。糖質の多い食材を食べ過ぎない
穀類、イモ類、甘いものを控えること。特に、白米、白パン、麺類、白砂糖など精製された糖質はひかえましょう。夕食に炭水化物を抜くことも効果的です。また、朝食、昼食、夕食は6時間おきにとるのが理想です。就寝3時間前には夕食を済ませる様にしてください。食べ物を胃の中に残して寝ると、消化に悪く、吸収された栄養素は燃焼せずに、脂肪として蓄えられてしまいます。
適度な運動
ホルモンは、体の組織や器官の働きを指示する物質です。中でも、DHEAホルモンは、男性ホルモンや女性ホルモン、ストレスホルモンと呼ばれる副腎皮質ホルモンなどの源になる、重要なホルモンです。別名マザーホルモンとも言われています。主な作用は、免疫力の維持・強化、抗ストレスです。そのほかにも、筋肉の増強・筋肉能力の維持、記憶力の改善、性機能の維持・改善などがあり、さらには、骨粗鬆症の予防の効果があるとされています。どれも、若さを維持するためのものです。DHEAの血中濃度が低下する要因はストレスです。DHEAは、軽い筋肉運度をすることで分泌が促されます。筋肉量も増えるので、基礎代謝もアップして一石二鳥です。
まとめ
いかがでしたか。今回は、中年太りの原因と対策についてご紹介させて頂きました。是非、参考にしてみてください。