楽しい人生を送るには健康である必要があります。先ずはどんな栄養素が体に必要かを把握してください。
人間に必要な栄養素
人の体は筋肉、脂肪、骨等で構成されています。生命活動を維持するためには栄養素を摂取し続ける必要があります。人の体はこれらの栄養素を使い、消化、吸収、代謝することで生命を維持しています。栄養素とは、人の体に必要不可欠な成分を言います。栄養素の主な働きは以下になります。
- エネルギー源になる
- 体の組織を作る
- 体の調子を整える
栄養素の種類
糖質・脂質・タンパク質は3大栄養素と呼ばれています。ビタミン、ミネラルを加え5大栄養素と言います。3大栄養素は体内でエネルギー源になり、体の組織をつくる働きをします。ビタミン、ミネラルは体の調子を整える働きをします。
糖質
糖質は最もエネルギー源になりやすく体、脳を動かすエネルギーです。糖質不足になると、足りないエネルギーを補うために、筋肉、脂肪が分解されます。一方、糖質を過剰に摂取しすると使われずに余り中性脂肪に変換されて脂肪となります。糖質をエネルギーに変えるためにはビタミンB1が必要です。ビタミンB1が多く含まれる食材は豚肉、レバー等です。
タンパク質
タンパク質は筋肉、内臓、髪、爪等を作る栄養素です。また、ホルモン、酵素、免疫細胞を作る役割もあります。タンパク質は体内ではアミノ酸に変化します。アミノ酸は細胞の基本成分で遺伝子情報のDNAもアミノ酸から作られます。アミノ酸は大きく分けて2種類あり、体内で合成できるアミノ酸と、できないアミノ酸があります。後者は食物から摂取しなくてはならない9種類の特別なアミノ酸で「必須アミノ酸」と呼ばれています。食品中に必須アミノ酸が1つでも不足していると、タンパク質としての栄養的価値が下がってしまいます。食品中のタンパク質の品質を評価するための指標に「アミノ酸スコア」があります。アミノ酸スコアとは、食品中の必須アミノ酸の配合バランスを点数化したものです。この点数が100に近いほど「良質なたんぱく質」であることを示します。卵、鶏肉、鮭、牛乳などのアミノ酸スコアは100で、大豆は86と少し低く、米は65点、パン等の原料である小麦は37点です。
脂質
脂質はエネルギー源として使われたり、細胞膜、臓器、神経等の構成成分になったり、ビタミンの運搬を補助する役割があります。体温を保ったり、肌に潤いを与えたり、正常なホルモンの働きを助ける(特に女性ホルモン)働きがあります。その為、脂肪の減らしすぎは注意が必要です。とくに女性は美容や健康を損なうため、美しい肌、髪のためにも、ある程度の脂質が必要です。しかし、摂取量が多すぎると脂肪として蓄えられ、肥満の原因となります。
ビタミン
ビタミンは、3大栄養素のようにエネルギー源や体の構成成分にはなりませんが、体の機能を正常に維持するために必要な栄養素で、血管、粘膜、皮膚、骨等の健康を保ち、新陳代謝を促す働きをします。必要量はごくわずかですが、体内でほとんど合成されないため不足しがちな栄養素です。ビタミンは溶解性の違いで水に溶ける水溶性ビタミンと油に溶ける脂溶性ビタミンに分類されます。水溶性ビタミンは、尿などと一緒に排泄される為、必要な量を毎日取る必要があります。過剰にとっても体内に蓄積されずに尿と一緒に排泄されるため過剰摂取は問題ありません。脂溶性ビタミンはその性質から油と一緒に摂ると吸収率が上がります。肝臓に蓄積される為摂り過ぎると過剰症を起こすものがあります。通常の食生活では摂り過ぎる心配はありませんが、サプリメントなどで大量に摂り過ぎることがある為、注意が必要です。ビタミンには、ビタミンA(レチノール活性当量)、β-カロテン当量、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、パントテン酸、ビタミンCがあります。
ミネラル
体の健康維持に欠かせない栄養素で、カルシウム、鉄、ナトリウムなどの16種類の必須ミネラルがあります。ミネラルの主な働きとしては、骨・歯など体の構成成分になったり、体の調子を整える働きがあります。ミネラルは体内で合成することができないため、食事からとることが必須です。不足すると、鉄欠乏性貧血、ヨウ素不足による甲状腺腫などの欠乏症を起こします。また、カルシウム不足で骨粗鬆症になるなど、さまざまな症状が発生します。一方、摂りすぎた場合は過剰症を引き起こします。鉄、亜鉛をとり過ぎると中毒を起こします。ナトリウムをとり過ぎると高血圧症に繋がります。ミネラルには、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅、マンガンがあります。
まとめ
今回は、人間に必要な5代栄養素についてご紹介させて頂きました。